三菱商事株式会社(以下三菱商事)と、100%子会社である三菱商事都市開発株式会社(以下MCUD)は、事業会社が使用する産業用施設の開発・大規模改修事業に着手します。
今般MCUDは、千葉県市川市内の冷凍冷蔵倉庫兼加工センターを主要用途とする産業用施設を2件取得し、大規模改修を行います。総事業費はテナントの設備投資も合わせると、2件合計で約100億円となり、冷凍冷蔵倉庫兼加工センターという特定用途の産業用施設に対する大規模改修等を含めた開発事業は、三菱商事として初、不動産業界内でも非常にユニークな取り組みとなります。
第1号案件は、MCUDが築25年超の老朽化した施設を改修投資に消極的であった所有者から取得し、テナントの施設利用を継続しながら老朽化した設備の更新や外装の改修等の大規模改修工事を実施することで運営効率の向上及び経費軽減というテナントニーズに応えます。また第2号案件は、MCUDが築15年超の汎用性の低い産業用施設を取得し、施設内のレイアウト変更等を通じて施設の利便性を高める大規模改修を行うことで、新たなテナントの誘致に成功しました。
現在、国内の不動産市場2,519兆円の内、約20%の430兆円を事業会社が保有(※)していますが、ROA/ROE重視する経営の浸透や、業界再編・経営合理化に伴う拠点再構築ニーズなど、企業経営を取り巻く環境の変化により、企業が保有する不動産(CorporateRealEstate、以下CRE)の有効活用戦略を重視する企業が増えています。
三菱商事は、総合商社ならではの広範な業界との接点・企業ネットワーク及びプロジェクトマネジメント機能、建設エンジニアリング機能、不動産ソリューション機能等を駆使し、事業会社が所有もしくは賃借する不動産に対する様々な課題に対し、最適なソリューションを提供する「事業会社向けCREサポート」に積極的に取り組んできました。産業用施設を所有又は賃借する事業会社に対して、遊休地の有効活用のみならず、冷凍冷蔵倉庫兼加工センターを含めた工場、研究開発センターを始めとする産業用施設についての開発(用地取得・建替・移転・新設・大規模改修等)に関わる投資機能も提供できる点が三菱商事のCREサポートの特徴です。
三菱商事では、商業施設、物流施設、分譲住宅等の不動産開発事業に積極的に取り組んでいますが、総合商社の強みを生かした事業会社向けCREサポートを一つの柱として不動産開発事業の更なる拡大を図ります。
※2017年6月21日国土交通省発表「不動産投資市場の成長に向けたアクションプラン」
所在地 | 千葉県市川市 |
敷地面積 | 約17,300㎡ |
建屋延床面積 | 約27,600㎡ |
主要用途 | 冷凍冷蔵倉庫兼加工センター |
所在地 | 千葉県市川市 |
敷地面積 | 約3,300㎡ |
建屋延床面積 | 約5,100㎡ |
主要用途 | 冷凍冷蔵倉庫兼加工センター |
本社所在地 | 東京都千代田区丸の内2-3-1 |
創立 | 1954年 |
事業内容 | 地球環境・インフラ事業、新産業金融事業、エネルギー事業、金属、機械、化 学品、生活産業の7グループ体制で、幅広い産業を事業領域とし、多角的なビジネスを展開。 |
代表者 | 代表取締役社長 垣内 威彦 |
本社所在地 | 東京都千代田区有楽町 1-7-1 有楽町電気ビルヂング 北館 |
創立 | 2002年(2007年に商号変更) |
事業内容 | 商業施設・物流施設をはじめとした収益不動産のデベロップメント |
代表者 | 代表取締役社長 村田 弘一 |